このページではOBS Studioでブロックノイズ(モザイク状のざらつき)が発生する原因やその対処法について解説しています。
録画や配信の設定を見直して少しでも改善・軽減させる方法を解説しているので、実際に参考にしてみてください。
ちなみに、自分は「しふぁの作業部屋」というYouTubeチャンネルを運営しており、OBSの使い方や各種設定方法を解説した動画をたくさん投稿しているので、気になる人はこちらも要チェックです!
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ブロックノイズが発生する原因は?
OBS Studioで録画や配信を行うとブロックノイズ(モザイク状のざらつき)が発生してしまい、上の画像のように映像が見にくくなったり、細かい文字やアイコンなどがハッキリ表示されなくて困っている人も多いと思います。
ブロックノイズが発生する主な原因としては、
②設定しているエンコーダとプリセットの問題
③ストレージやネット回線速度といった外部要因によるボトルネック
この3つが原因になっている場合が多いです。
①映像の動きや出力解像度、フレームレートに対するビットレート不足
動きが激しいシーンが多かったり、1080p/60fps以上の高画質・高フレームレートの映像を映して録画や配信を行う場合、1秒間に処理すべき映像のデータ量が非常に多くなります。
ここで重要なのが「ビットレート」という設定項目です。
ビットレートの数値が高いほど、1秒間に扱えるデータ量が多くなり、それに伴って画質も向上します。
ただ、YouTubeで配信する際のビットレート設定には上限や推奨値があり、YouTubeヘルプでも解説されているように、解像度やフレームレートごとに適したビットレートが異なります。
これはYouTubeに限らず、他の配信サイトや動画投稿サービスでも同様です。
仮に推奨ビットレートよりも低い値で配信を行ったり、爆発やカメラの急な動きといった映像の変化が激しいシーンになると、エンコーダーが映像を処理しきれず、情報を圧縮しすぎてしまいます。
その結果、画面が粗くなったり、ブロックノイズ(モザイク状のざらつき)が発生しやすくなります。
この後に対処法についても紹介するので、ぜひ一度チェックしてみてください!
②設定しているエンコーダとプリセットの問題
OBSでは録画や配信の設定を行うとき、「エンコーダ」と呼ばれる映像圧縮方式を選択できます。
この設定によって画質やPCへの負荷、そしてブロックノイズの出やすさが大きく変わってきます。
OBSで選べる代表的なエンコーダには、次のような種類があります。
CPUを使って映像を圧縮するエンコード方式。高品質な出力も可能ですが非常に重く、PC全体の負荷が大きくなります。画質はプリセット設定によって変化します。
NVIDIA製GPUの専用回路を使って映像を圧縮するエンコード方式。負荷が少なく、現在のOBSでは画質も十分高いため、多くのユーザーにとっておすすめです。
それぞれの内蔵GPUによるエンコード方式。性能は機種によってばらつきがありますが、軽量で安定した配信が可能です。
特にx264を使っている場合、CPUの負荷が非常に高くなりやすく、ゲームや配信が同時に重くなることで、カクつきやブロックノイズが発生しやすくなるため注意が必要です。
さらに、OBSではエンコーダごとに「プリセット」と呼ばれる細かい設定項目があり、画質・圧縮率・処理負荷のバランスを調整することができます。
たとえば、NVENCの場合には以下のようなプリセットが用意されています。
・P4: Medium (中品質):バランス型
・P6: Slower (より高品質):画質重視だが負荷はやや高め
・P7: Slowest (最高品質):高画質だが負荷が非常に高い
※プリセットはPC環境やOBSのバージョンによって若干異なる場合があります
数字が大きいほど高画質になりますが、そのぶんGPUへの負荷も大きくなります。
高画質にしすぎた結果、かえって処理が追いつかなくなり、ブロックノイズが出るというケースもあるため、PCスペックに応じた設定が重要です。
この後に対処法についても紹介するので、ぜひ一度チェックしてみてください!
③ストレージやネット回線速度といった外部要因によるボトルネック
ブロックノイズの原因は、実はOBSの設定だけでは済まない場合もあります。
保存先のストレージやネット回線の速度といった、PCの”外側の環境”が影響しているケースもあるのです。
まず、録画した動画にブロックノイズが発生する場合、ストレージ(HDD・SSD)の書き込み速度が影響している可能性が考えられます。
動画を録画する場合、その映像データはリアルタイムでストレージに保存されます。
ところが、保存先のストレージが古かったり、そもそもの性能で書き込み速度が遅かったりすると、録画中にデータの保存が追いつかなくなり、録画された映像にカクつきや途切れ、モザイク状のブロックノイズが映り込んでしまう原因になります。
特にありがちなのが、以下のようなパターンです。
・録画ファイルを外付けUSBや低速なネットワークドライブに保存している場合
このような状況で録画・保存している場合は、ストレージの種類や接続先を見直してみましょう。
次に配信した映像にブロックノイズが発生する場合、ネット回線のアップロード速度が影響している場合があります。
ライブ配信を行うには、映像データをインターネットを通じてリアルタイムに送信する必要があります。
ここで問題になるのが、アップロードの回線速度です。
たとえば、6,000kbps(約6Mbps)のビットレートで安定して配信するには、通信が安定しており常時余裕のあるアップロード速度が求められます。
上記のビットレートで設定するなら、目安としては最低でも8Mbps以上あると安心です。
ただ、実際のアップロード速度がそれより遅かったり、不安定だとデータが詰まってしまい、画質が落ちたり、モザイク状のブロックノイズが映り込んでしまう原因になります。
特にありがちなのが、以下のようなパターンです。
・回線自体のアップロード速度が遅い(光回線推奨)
・家族が同時にネットをたくさん使っている場合(帯域を奪い合う)
このような状況で配信している場合は、ネット回線の使用状況を見直してみましょう。
このあと、こうした問題をスッキリ解決するための具体的な対処法も紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね!
ブロックノイズの対処法
これまで紹介したように、OBSでブロックノイズが発生する原因は、大きく以下の3つに分かれます。
②設定しているエンコーダとプリセットの問題
③ストレージやネット回線速度といった外部要因によるボトルネック
ブロックノイズを減らすには、それぞれの問題に合わせた対処法を取ることが重要です。
ここからは原因ごとに実践できる具体的な解決策を順番に紹介していきます!
対処法①:ビットレートを適切に設定する
OBSで画質が荒くなったりブロックノイズが出る大きな原因のひとつが、「ビットレート不足」です。
映像が激しく動いたり、高解像度・高フレームレートで配信や録画をしていると、適切なビットレートを確保しておかないと処理が追いつかず、映像がブロック状に崩れてしまいます。
なので、YouTubeやTwitchなどの推奨ビットレートの情報を確認し、設定している解像度やフレームレートに合った数値に設定し直しましょう。
以下にYouTubeやTwitchの推奨ビットレートが記載されているヘルプページを記載しておくので、必要な情報をチェックしてみてください。
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✅YouTubeで配信するならこちらのページを参考にしてください
✅YouTubeに投稿する動画を撮影するならこちらのページを参考にしてください
✅Twitchで配信するならこちらのページを参考にしてください
例としてYouTubeで1080p/60fpsで配信したいとします。
実際にYouTube配信時の推奨ビットレートとしては以下のようになっています。
OBSで設定している映像エンコーダごとにビットレートの推奨値が変化しますが、仮にH.264のエンコーダを設定しているのであれば、12Mbps(12000Kbps)が推奨されています。
また、1080p/30fpsの項目を確認すると10Mbps(10000Kbps)が推奨されているので、1080p/60fpsで配信したいのであれば、10000Kbps~12000Kbpsの間で設定して下さい。
ちなみに、FPSやアクションゲームなどの動きが激しい映像を配信/録画したいのであれば、推奨値よりも1,000〜2,000kbpsほど多めに設定しておくとブロックノイズが出にくくなります。
あくまで推奨値なので、1,000〜2,000kbps程度ならビットレートを高めに設定しても影響は少ないです。

ただ、推奨値よりもビットレートを高くすると、YouTube配信を行っているときに「ビットレートが高すぎる」と警告画面が表示される場合があります。
表示されてしまった場合は、少しずつビットレートを下げて様子を見てください。
対処法②:エンコーダとプリセットを見直す
PCの性能や使っているGPUに合っていないエンコーダを選んでいると、処理が追いつかずに画質が崩れたり、動作が重くなってブロックノイズが発生しやすくなります。
実際に自分はNVIDIA製のGPU(RTX4080)が搭載されているPCを使用していますが、OBSのエンコーダの項目を確認すると、
・NVIDIA NVENC AV1
・NVIDIA NVENC H.264
・NVIDIA NVENC HEVC
・SVT-AV1
・x264
このような映像エンコーダを選ぶことが可能です。
もしも、表示されていない映像エンコーダがある場合は、使用できるだけのPCスペックが足りていないので、表示されている映像エンコーダの中で設定しましょう。
あと、AMD RadeonやIntel ArcといったGPUが搭載されているPCを使用している場合、別の映像エンコーダが表示されているかもしれませんが、それらの映像エンコーダは実際に使用した経験が無いため詳細な情報を解説できません。
申し訳ないですが、NVIDIA製のGPUが搭載されているPCを使用している場合の対処法を解説するので予めご了承ください。
それでは、どの映像エンコーダを選択するべきなのか結論から言っていくと、
①NVIDIA NVENC AV1
②NVIDIA NVENC HEVC
③NVIDIA NVENC H.264
④x264
①NVIDIA NVENC H.264
②x264
この優先順位で選択するのがおすすめです。

基本的に圧縮率が高いほど同じビットレートでも画質が良くなる特徴があり、圧縮率が高い映像エンコーダを順番に並べ替えると、
AV1 > HEVC > H.264 > x264
このような順番になっているので、圧縮率が高くて選択可能な映像エンコーダを選択してください。

ちなみに、AV1についてですが、
・SVT-AV1
・NVIDIA NVENC AV1
この3種類から選択可能です。
どれを選択するべきか悩むところですが、NVIDIA NVENC AV1を選択してください。
AOM AV1とSVT-AV1はCPUで処理を行うエンコーダとなっており、CPUにかかる負荷が非常に高いです。
求められるCPUの性能が非常に高く、ブロックノイズの解消以前に安定した配信すらできない可能性が高いので、配信用のエンコーダとしておすすめしません。(なので優先順位からも除外しています)
NVIDIA NVENC AV1についてはGPUで処理を行うエンコーダなので、CPUに負荷がかからず動作が安定しやすいですし、GPUにかかる負荷も少なくなっています。
AV1の映像エンコーダで配信したいと思ったらNVIDIA NVENC AV1がおすすめなので、選択できるならこちらを選択してください。
ちなみに、録画を行いたい場合は、
①NVIDIA NVENC H.264
②x264
この2つの映像エンコーダをおすすめしていますが、理由としてはこれ以外の映像エンコーダで撮影すると、PC内の動画再生アプリや動画編集ソフトで再生できない場合があります。
また、YouTubeなどの動画投稿サイトで推奨されていないので、録画をしたい場合はこの2つの映像エンコーダから選択してください。
次にプリセットですが、NVENC系のエンコーダを選択している場合、基本的には「P5: Slow (高品質)」に設定しておくのがおすすめです。
PCスペックに余裕があるなら数字を上げて設定しても構いませんが、高画質になる代わりにGPUへの負荷も上がるので注意しましょう。
もしも、P5では負荷が高すぎる場合は、P4・P3と下げてください。
ただ、下げすぎるとブロックノイズが発生してしまうので、その場合は出力スケーリング解像度やフレームレート、ビットレートを下げて負荷を減らすようにしましょう。
次にx264を選択している場合、「faster」に設定しておくのがおすすめです。
PCスペックに余裕があるなら数字を上げて設定しても構いませんが、高画質になる代わりにCPUへの負荷も上がるので注意しましょう。
もしも、fasterでは負荷が高すぎる場合は、veryfast・superfastと下げてください。
ただ、下げすぎるとブロックノイズが発生してしまうので、その場合は出力スケーリング解像度やフレームレート、ビットレートを下げて負荷を減らすようにしましょう。
対処法③:ストレージやネット回線環境を整える
録画では「保存先のストレージ」、配信では「ネット回線のアップロード速度」がボトルネックになると、どんなに設定が良くてもブロックノイズの原因になります。
録画を行いたい場合、録画ファイルはできるだけSSDに保存して下さい。
また、早く処理を行うためにも一定の空き容量が必要なので、録画する前に空き容量のチェックも行いましょう。
書き込み速度が遅い外付けHDDやUSBメモリ、ネットワークドライブへの保存はなるべく避けてください。
SSDのストレージ容量が気になる場合は、録画処理が終わった後に移動させましょう。
次に配信を行いたい場合はネット回線のアップロード速度が重要なので、事前にスピードテストで確認してください。
目安としては、急なアップロード速度の低下があったとしても大丈夫なように、設定したいビットレートの数値よりも約25%以上のアップロード速度になっているのか確認しましょう。
例えばYouTubeでH.264のエンコーダで1080p/60fpsの配信を行いたい場合、12Mbpsのビットレートが推奨されています。
この数値でビットレートを設定したいのであれば、
という事で、アップロード速度が15Mbps以上あれば安心と言えます。
このようにして必要なアップロード速度を計算してみてください。
ちなみに、アップロード速度をできるだけ安定させるためにも、Wi-Fiではなく有線LANで接続するのがベストです。
また、配信中に他の家族やデバイスが同時に大容量通信を行っていないかもチェックしましょう。
まとめ
今回はOBS Studioでブロックノイズが発生する原因はと対処法について解説しました!
他にもOBSでの録画/配信設定方法や、BGMや画像をOBSに追加する方法といったOBSの使い方を全てまとめたページを作成しています。
以下のリンクから様々な情報を確認できるので、他にもOBS関連で気になる設定がある場合はこちらからチェックしてみて下さい。
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あと、自分は「しふぁチャンネル」というゲーム実況チャンネルと「しふぁの作業部屋」というこれからYouTubeを始めたい人向けの情報を発信しているチャンネルを運営していますが、両方のチャンネルとも収益化の条件である、
・直近12ヶ月の総再生時間が4000時間以上
この条件をクリアしており、収益化もしています。
特に「しふぁの作業部屋」ではたった4ヶ月間・3日に1本動画を投稿するだけで収益化する事ができたので、その時のノウハウをまとめた記事をnoteにて販売しております。
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